毎日がバンド合宿みたいな暮らし 　ルームシェアも相談可能な音楽スタジオ付き賃貸住宅

パリのモンパルナスにある「ラ・リューシュ」をご存知でしょうか？

「ラ・リューシュ」は20世紀初頭、ピカソやシャガール、モディリアーニなど名高い画家たちが若き日を過ごしたアトリエ付きアパートメントです。

ここで多くの芸術家が寝食忘れて創作に励むだけなく、酒を飲み、芸術論を戦わせ、やがて巣立っていきました。

そのラ・リューシュの音楽版とも言える賃貸住宅が自由が丘に誕生しました。

それが「ワク賃003」です。

「ワク賃003」は地下に本格的なリハーサルスタジオ4室とレコーディングスタジオ1室があり、リハーサルスタジオのほうは24時間無償で使うことができます。

レコーディングスタジオも1時間1,500円［税別］という廉価で利用でき、それが自分の住んでいる建物内にあるというのだから、ミュージシャンにとっては本当にワクワクしてくる賃貸住宅です。

しかも居室はルームシェア（２名まで）も相談可能（※注：審査があります）。

ルームシェアが認められたら、２部屋借りて４人のバンドメンバーで一緒に暮らすなんてこともできそうです。

部屋で新曲の打合せをし、いいメロディーがひらめいたらメンバーそろってリハーサルスタジオへＧｏ！

良い曲が綺羅星のごとく産まれ出てきそうな住環境です。

ところで「何でこんなマンションが誕生したのでしょう？」と訊ねたら、

「マンションのオーナーがプロのミュージシャンなんです」

という答えが返ってきました。なるほど納得。

オーナーは元・社員寮だったマンションを改築する際、地下は音楽スタジオにリノベーションし、ご自身が利用することも考えて本格的な機材を導入・設置されました。

贅沢な機材がそろっているわけです。

扉をはじめスタジオ内もしっかり防音仕様になっています。

これなら安心して音を出すことができますね。

こちらが地下の平面図。

取材当日はまだ機材等を運び入れているところだったので、あまり写真を撮れなかったのですが、リハーサルスタジオとレコーディングスタジオの中央には広いロビーもあって、ここできっと音楽談義の花を咲かせることでしょう。

共用廊下やトイレ、洗面台もなかなか渋い。

中に入るだけで気分がグッと高揚してきて、自分もいい曲が創れそうな錯覚が・・・。

冗談はさておいて、続いてお部屋のほうもご案内しましょう。

お部屋は18.84㎡とコンパクトにできています。

白いフローリング床と壁、黒の窓枠、シルバーのキッチンというコーディネートが非常に印象的。

部屋のかたちがいいから、二段ベッド置いて、座卓を置いて・・・なんて二人で暮らすためのレイアウトもパッパとイメージが湧いてきます。

白を基調にしているので、とても明るく、息苦しさもあまり感じないでしょう。

キッチンはいたってシンプル。ともするとオブジェかと見まがいます。

シャワールームと室内洗濯機置場、トイレの写真です。

バスタブはなく、シャワースペースのみとなっています。

そのぶんお部屋が広くなるので、合理的といえば合理的ですね。

ルームシェアするなら、バスタブにお湯をためるより、シャワーのほうがお互い楽かも。

玄関にはクロークがついています。

コートや服などはここに掛け、下部の棚に靴を並べておけます。

二人分の靴を置いてもけっこう余裕がありそう。

こちらが間取図。

部屋のかたちがとても整っていて、全体的にホント無駄がないつくりだと思います。

この物件は東急東横線・大井町線「自由が丘」駅から徒歩６分の場所にあります。

音楽版ラ・リューシュが自由が丘にあるというのが、ホント絶妙すぎ。

バンド仲間が練習やレコーディングのために集まるにも絶好の立地ですね。

この音楽版ラ・リューシュでバンド仲間と一緒に２４時間音楽三昧の暮らしを愉しむ。

ちょっと行き詰まったら「ちょっと散歩してくるよ」と言い置き、自由が丘の街を散策する。

何だかカッコよすぎる感じです。

「ワク賃003」からメジャーデビューするバンドが何組も巣立っていき、いつか「聖地」と呼ばれる日がやって来るなんてことが、まんざら夢物語でもない気がしてきましたよ！

文：久保田大介