《 コレクティブハウスの暮らし 》Vol.020

コレクティブハウスの入居者募集方法PartⅡ 地域活動とWEB・SNSを中心とした広報活動

投稿日:2022年8月15日 更新日:

普通の賃貸物件とは違い、管理会社という存在がないコレクティブハウス。自主運営ですから、新しい居住者を集めることも、居住者組合が主体的に実行することになります。
しかし、居住者たちだけで募集活動ができるわけではないため、運営支援に入ってくれているNPO法人コレクティブハウジング社(以下「CHC」)や大家さんにご協力いただいて募集をしています。

前回のコラムで、入居者募集方法には「1.居住検討社としたコレクティブハウス訪問」「2.コレクティブハウスと知ってもらうための地域での活動」「3.WEB・SNSを中心とした広報活動」の3つがあることをご説明し、このうち「1」の方法を詳しくご紹介しました。
今回は私たちの居住者募集活動の「2」・「3」についてご紹介します。
まずは「2.コレクティブハウスを知ってもらうための地域での活動」についてです。

「2」の方法では、地域のイベントにコレクティブハウス聖蹟の居住者組合として参加をすることと、コレクティブハウスとして地域に開いたイベントをすることの2つがあります。
地域のイベントとして毎年参加をしているのは、「せいせきサンマルシェ~いつもの公園が、素敵なマルシェに大変身~」という手作りマルシェです。
地域で活躍されているハンドメイド作家さんや飲食店の方々が出店するマルシェで、私たちも地域の一員として出店しています。手作りマルシェなので、居住者たちが手作りしたものを少し販売しますが、主な目的はコレクティブハウス聖蹟を知ってもらうことです。

マルシェではハウスで採れたラベンダーを使ってつくったバスソルトや乾燥月桂樹など、その時々で用意できるものを居住者全体でアイディアを出し合ってつくり、販売しています。
2021年の開催時には居住者が手作りしたアクリルたわしなどを用意しました。他の出展者さんと違い、収益を出すことを目的としていないため低価格で販売しています。

コレクティブハウスの紹介としては、パンフレットを用意したり、立ち止まって見てもらえる看板を展示したりしています。マルシェの当番も交代制でいろいろな居住者が話をできるようにしています。
実際にこのマルシェをきっかけにコレクティブハウス聖蹟を知り、ハウス訪問に来てくれて入居を検討してくださる人もいるのです。そんな時は地域での活動を続けてきてよかったな、と思います。

またコレクティブハウス聖蹟では、地域に開いたカフェ「これからカフェ」を定期的に開催しています。
コロナ感染拡大防止でしばらく開催は見送っていましたが、最近は少しずつ再開していく方向で検討を始めています。

過去には日本酒の会、クラフトビールの会、流しそうめんの会、芋煮会などを実施しました。これらは大家さんの協力も得ながら地域で活躍している方々と協力して開催することが多いです。
下の写真は流しそうめんの会の準備の様子ですが、ここで使っている竹は、コレクティブハウス聖蹟の大家さんのご自宅から切り出しをさせてもらったものでした。

「これからカフェ」は居住者組合の中に有志のチームがあり、そのチームメンバーを中心に活動しています。私自身はコロナ前は土日に仕事があり、なかなか参加することができず悔しい思いをしていました。
会場はコレクティブハウスの駐車場で、地域の方が来られて交流できる場になっています。
こうしたイベントがないと地域の方とお話しする機会を持つことがなかなかなく、地域の方も同様に、賃貸マンションに遊びにいくことも、暮らしている人の話を聞く機会はないでしょう。
イベントを通して、このコレクティブハウスでの暮らしを実際に暮らしている人から話を聞き、地域のなかでこのような暮らしがあるということを知ってもらうきっかけになっています。
イベントではハウスのトイレを使っていただくこともあるので、建物の中に入ったことがある、という地域の方もいらっしゃいます。また、子どもたちのお友だち家族がイベントに来られることももちろんあるので、普段子どもが遊びに行っているところはどんなところかを知ることにも役立っているのではないかと思います。
多くの方々との接触をするイベントであるため、コロナ禍では中止となっていましたが、外でのイベントということもあり、今後は感染拡大防止対策をしっかりとした上で開催内容は考えて少しずつ再開をしていく方向です。

最後に「3.WEB・SNSを中心にした広報活動」についてご紹介します。
私たちはコレクティブハウスで取り組んでいるイベントがある時には居住者がフェイスブックを活用してお知らせなどを出し、開催の模様をお届けしています。
またイベントだけでなく、日常の暮らしを知ってもらうためにも、コモンミールやメンテナンス作業の様子、ハウスの暮らしについて写真を使ってお届けしています。

また、居住者からの発信だけでなく、メディアの取材にも応じることで、広くコレクティブハウスについて知ってもらうことにしています。
これまで、テレビ・新聞・雑誌などさまざまな媒体の取材に居住者が応じてきました。どの取材に誰が対応するのかも、取材受付をしてくれるCHCの広報係が中心となり、居住者で話し合って決めていきます。
取材の目的や意図するものが居住者として納得できなければ、お受けしないこともありますし、単純に取材希望に対応できる居住者が存在しないためにお断りをすることもあります。
コレクティブハウスからの発信よりも、大きなメディアでの発信のほうが広くたくさんの方に情報が届くため、興味を持ってくださる方も多く、入居を検討してくださる方がいるのも確かですが、コレクティブハウス聖蹟の暮らしを正しく伝えてほしいという思いがあるため、何でもかんでも取材を受けるということはありません。

こうした取材対応や広報活動はあくまで入り口にしかすぎません。その後の入居を決めるまでには、コレクティブハウスの暮らしをハウス訪問でより知ってもらい、定例会やコモンミールなどに参加をしていただき、入居までのステップを踏んでもらいます。
普通の賃貸で暮らすこととも、サービスが付いているマンションとも違うため、実際の暮らしについて入居を決める前から体感してもらい、ご自身でここで暮らしていく、と決めてもらうことが大事だと感じています。
新しい居住者さんとの出会いを私たちはいつも楽しみにしています!

文:久保有美

  • この記事を書いた人
久保 有美

久保 有美

不動産フリーエージェント。京都出身(京都いうても西の方) 好きな数字:3&9 宅地建物取引士 社会福祉士 賃貸不動産経営管理士 大学でコレクティブハウスという暮らし方に出会う。京都でコレクティブをやりたいと言い続け、建築会社・不動産コンサルティング会社を経て2021年に独立。 新たな暮らし方の提案、福祉と不動産の連携を目指す。

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