《 ワクワク賃貸妄想中 》Vol.050

憧れのコウハウジング 連載第5回:趣味仲間と一緒につくるコウハウジング

投稿日:2026年2月2日 更新日:

同じ趣味仲間のゆるやかな集まり

コウハウジングを営む際にコモンハウスが必要だということを、この連載の第3回でお話ししました。
コモンハウスはコウハウジングをともに営む人たちが集まる家で、そこで一緒に食事をしたり、おしゃべりをしたりしながら同じ時間を共有します。
町内会館に感じが少し近いかもしれませんが、町内会館との違いは、そこに集まる人たちの関係です。
町内会館の場合、同じ町内で暮らす人たちが集うけれど、コモンハウスに集まる人たちはコウハウジングを一緒に営む人に限定されます。誰と一緒にコウハウジングを営むか、つまり誰を仲間とするかは自分たちの意思で選ぶのです。
ただ集まって仲良くするだけでなく、病気やケガをしたときには助け合う互助会的な性質を持つことがコウハウジングに期待することだと連載の第2回で書きましたが、そういうことも考えるとコウハウジングの仲間は誰でもいいというわけではないように思います。
このコウハウジングをともに営む相手について、私は「趣味仲間」というのも強力なファクターだと思っています。同じ趣味を持つ人同士ですと、会話はもちろん弾みますし、結びつきも自ずと強くなるからです。

アクアハウスの事例

アクアハウスのモデルルーム

「ワクワク賃貸」には「アクアハウス・プロジェクト」という連載コーナーがあります。
「アクアハウス」とはアクアスペースに水槽をたくさん並べて、熱帯魚やカメ、ヘビ、カエル、トカゲなどを好きなだけ自由に飼育できるというコンセプトの物件で、この企画を推進しているオーナーのマサさんは、東武東上線の「鶴瀬」駅、「上福岡」駅で5棟6室のアクアハウスを運営しておられます。
マサさんは「鶴瀬」駅に購入された元・美容室兼住居をアクアハウスのモデルハウスとしていて、ご自身でアロワナなどの熱帯魚を中心に生き物を飼育しています。
そのモデルハウスにアクアハウスの住人たちが集まり、飼育している生き物の話に花を咲かせています。
つまりモデルハウスがコモンハウスの役割を担っているというわけです。
そして誰かが出張しているときは代わりにエサをやりに行ってあげたり、エサとなる魚を一緒に釣りに行ったり、どこかが停電になってしまったらポータブル蓄電器を持って駆け付けたりしています(電気が止まってエアポンプなどが停止すると魚が死んでしまうため)。
居住者同士が病気のときに助け合うというところまではいっていませんが、生き物を飼育していて困ったときは支え合うということが自然発生的になされています。
この付き合いが長くなり、深まっていったら、病気やケガをしたときも助け合うようになるのかもしれません。
そうなったときは私の理想とするコウハウジングの好例となります。

趣味仲間とつくるコウハウジング

料理を趣味とする仲間とコモンハウスで料理をするイメージ

同じ趣味の仲間が集うコモンハウスがあり、その周辺にコウハウジングを営む人たちが暮らす家がある。コウハウジングがそれで成立するならば、趣味の数だけコウハウジングがつくれそうです。
たとえば料理を趣味とする人たちがつくるコウハウジングならば、コモンハウスで一緒に料理をして食べることができます。ちょっとしたレストランクラスの厨房をつくり、ひとりでは買えないような器材を揃え、食材やワインなども共同購入してストックしておき、それを使って料理をして、お酒を飲みながら楽しく食べるコウハウジング。
誰かひとりの家に集まって同じことをしようとすると、その家の方にどうしても負担が偏ってしまうので気兼ねしそうですが、コモンハウスは共用の場ですから、そうした気兼ねも不要です。

憧れのセッション風景~YouTube pettitteamvideo「Music for a Found Harmonium」

憧れのセッション風景~YouTube pettitteamvideo「Music for a Found Harmonium」

憧れのセッション風景~YouTube pettitteamvideo「Music for a Found Harmonium」

私は最近、クラリネットを習い始めたのですが、いつでも気軽に楽器を練習できるコモンハウスがあって、そこに集まる人たちとセッションができたりしたら楽しいだろうなあと夢想しています。
そこに備え付けのキッチンがあったりしたら、練習後、一緒に食事をつくり、おしゃべりしているうちに、また自然と演奏が始まる・・・なんてことがあったら素敵です。
ほかにも、コモンハウスにずらりと本棚を並べ、そこに居住者がたくさんの本を持ち寄って共用のライブラリーをつくり、静かにお茶を飲みながら読書し、時には同じ本を読んで読書会をするなんていうのもいいなあ。
コモンハウスに本格的なホームシアターセットを設置し、一緒に映画やドラマを鑑賞するというのも楽しそう。
同じスポーツを一緒に見るためのコモンハウスというのもいいです。
こんな具合に、同じ趣味を持つ仲間がコモンハウスに集い、趣味を通じて親しさを増していき、いつしか互いに掛け替えのない人になり、誰かに困ったことが起こったら当然のこととして助け合い、支え合う。
そんな暮らし方があったら私はとても素敵だと思うのですが、いかがでしょうか?

文:久保田大介

イラスト:コミック堂

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久保田 大介

『ワクワク賃貸®』編集長。有限会社PM工房社・代表取締役。 個性的なコンセプトを持った賃貸物件の新築やリノベーションのコンサルティングを柱に事業を展開している。 2018年1月より本ウェブマガジンの発行を開始。 夢はオーナーさん、入居者さん、管理会社のスタッフさんたちがしあわせな気持ちで関わっていけるコンセプト賃貸を日本中にたくさん誕生させていくこと。

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