「空き家アトリエプロジェクト」第5弾

「空き家アトリエプロジェクト」第5弾となる建物の外観
使われていない空き家を「DIY可(原状回復義務原則免除)」という条件でアトリエ賃貸としてご提供いただく「空き家アトリエプロジェクト」。
第5弾となる今回は毛筆の筆耕士方が仕事場を兼ねてご家族と暮らされていた、築50年超の古家をご紹介します。
建物の外観は普通の古家に見えますが、中に入るとビックリ。オーナー一家が何度も改装を繰り返してきたそうで、室内全体が横浜や神戸にある古い洋館のようなしつらえ。「自分で借りてしまいたい!」と強く心を惹かれましたが、その気持ちをグッとこらえて、皆様にご紹介します。
最寄り駅は徒歩3分の距離にある都電荒川線「向原」駅ですが、東京メトロ有楽町線「東池袋」駅までも歩いて7分という近さ。「東池袋」駅に向かう道中には広々とした公園「IKE・SUNPARK(イケ・サンパーク)」や豊島区立総合体育場など緑の芝生が目にまぶしい広場があり、「サンシャイン60」の脇を通っていくという抜群の立地です。
「空き家アトリエプロジェクト」ですので、貸主さん側はリフォームを実施せず、少し残されている家具家電等の処分も専ら入居者さん側で行っていただきますが、アトリエ、古民家カフェなどさまざまな用途にご利用いただけ、改装工事もOK(原状回復原則免除)、しかも家賃は8万円~(※最低価格です)というスーパー物件です。
今回も入居希望の方を対象に現地説明会を開催しますが、はじめにこの建物を詳しくご案内します。
筆耕士の仕事場兼住居だった家

筆耕士の仕事場だった1階洋室
最初にご覧いただくのは、筆耕士をされていたお父様の仕事場だった1階の洋室です。
お仕事で使っておられた作り付けの机がそのままとなっているのですが、この仕事机が広いうえに趣きもあって、ゾッコン惹かれました。

仕事机側から見た1階の洋室
こちらは仕事机側から見た1階の仕事場。
中央がアコーディオンカーテンで仕事場と区切れるようになっていて、オーナーさんが子どもだった頃は寝室として使っておられたそう。
2畳分の畳収納ボックスが残されていて、処分いただいて構わないそうですが、そのまま利用したくなる気がします。

1階の突き当りにある洋室
仕事場の突き当りには洋室があります。
この洋室は昔、子ども部屋として使われていたとのこと。
床に少し傾きがありますので、気になる方は修繕して使ってください。
作品や在庫などの収納スペースとして利用するのであれば、修繕の必要はないと思います。

1階間取図
1階の仕事場と子ども部屋だった洋室の位置関係を確認いただくために、間取図を掲載します。
玄関側の4枚サッシになっているところに、私がゾッコンとなった仕事机があります。

洋館風のバスルーム
玄関を上がって突き当り、階段の手前にはバスルームがあります。
このバスルームのタイルの使い分け方が本当に素敵で、しばし見惚れてしまいました。
昔の洋館に似てトイレ、洗面台、浴槽がひとつの空間におさまっています。
今回の家はお住まいいただくこともできますが、お風呂も手直しなしでご利用できると聞いています(しばらく使われていなかったので試していただく必要はあります)。

玄関と階段
こちらは玄関と階段です。
階段下のスペースは靴などを収納できるようになっていました。
階段自体は踏み面が狭く、少し急なので上り下りには注意が必要です。

2階の階段ホール
階段を上がった先に見えてくるのは、バルコニーに面した階段ホールです。
この階段ホールは窓が多くて、とても明るい。
黄色く塗装された壁や手すり、白く塗装されたバルコニーに出る扉など、カラーコーディネートもいい感じ。
この階段ホールを気に入ってくださる方は、きっと多いはずです。

バルコニー
バルコニーには階段ホールから出入りしていただきます。
バルコニーはダイニングキッチンにも面しているのですが、天井までガラス戸があるので、このバルコニー自体も面積以上に広く見えます。

階段ホールから見たLDK
そして、この家の最大の見せ場、2階のリビングダイニングキッチンをご案内しましょう。
コの字型のカウンターキッチンとダイニングスペースは、デザイン性にすぐれ、階段ホールとバルコニーのガラス窓から光が射し込み、とても気持ちのいい空間となっています。

天井の高さにご注目
何よりもこの天井の高さが魅力的。高さがあるから、いっそう広く感じます。
梁も風情があって素敵でした。

小上がりスペースに上がる階段。小上がりの下は収納空間になっている。
キッチンとダイニングの奥には小上がりスペースに上がる階段があります。
この階段を見ていると、舞台に上がる前のように何だか胸がときめきます。
小上がりスペースの下は収納空間となっていて、機能性にもすぐれているのがなお素敵です。

小上がりスペースは4枚の畳を囲むようにして板の間がある
そしてこの小上がりスペースです。
子どもの頃、こんな家に住んでいたら、毎日ウキウキワクワクしてたろうし、友だちを呼んで自慢してたろうなあと思いました。
小上がりスペースは三方が窓に囲まれ、障子を開けたらとても明るい。
階段を上がって左奥(写真では右奥)に収納があり、ダイニングキッチン側には手すりを兼ねた引き出し収納があります。こういう、ちょっとした工夫の積み重ねが、この家の魅力を形作っているように感じます。

小上がりスペースの奥から階段方向を見たところ
こちらは小上がりスペースの奥から階段方向を見たところ。
床は中央に畳、左右が板の間となっています。
畳のままでもよさそうですが、全部フローリングにしたら、本当に舞台のようになるでしょう。

小上がりスペースからダイニングキッチンを見下ろす
小上がりスペースからダイニングキッチンを見下ろすとこんな感じです。
高さも魅力的ですが、階段ホールやバルコニーの明るさもまた魅力的。是非ご自身の目で見ていただきたいです。

2階の間取図
最後に2階の間取図をご紹介。
カフェやワークルーム、ギャラリーなど、いろいろな用途に使えそうな空間であることを間取りからも感じ取っていただけるのではないでしょうか。
さまざまな用途への改装可能
階段ホールの窓では以前雨が漏ったことがあるそうで(今は雨が入っている様子はありません)、先述したとおり1階奥の洋室の床が少し傾いているけれど、その補修も含めて、オーナー側ではリフォームはいたしません。
このまま何もしなくても良さそうな素敵な家ですが、使いたい目的にあわせて改装していただけます。
用途地域が近隣商業地域なので、幅広い用途に対応できるのもこの物件の魅力です。
オーナーさんはこの家を取り壊したり、売却したりすることは今のところ考えておられず、契約形態も定期借家契約にはしません。少し工事費用をおかけになっても、賃借期間が長く取れるので、十分回収可能だと思います。
立地のご紹介
明石邸MAP
今回の家は、建物単体でも非常に魅力的ですが、立地もまた素晴らしいです。
最寄り駅は都電荒川線「向原」駅で徒歩3分ですが、東京メトロ有楽町線「東池袋」駅まで7分、「池袋」駅までも16分で行けます。

「IKE・SUNPARK(イケ・サンパーク)」
歩いて1分のところに「IKE・SUNPARK(イケ・サンパーク)」と「豊島区総合体育場(野球場)」があり、4分も歩けば「サンシャイン60」に着いてしまう。立地の良さを取り込めば、企画の幅が広がりそうです。
ちなみに「池袋保健所」にも徒歩4分で行けるので、カフェや菓子工房をやりたい方はとても便利です。
現地説明会を開催します

小上がりスペースとダイニングキッチン
オーナーさんご家族はこの家に強い愛着を持っておられて、どのように活かしてくださるか、とても楽しみにしておられます。
この記事は「アトリエ賃貸推進プロジェクト」コーナーで配信しますが、「菓子工房賃貸推進プロジェクト」、「小商い賃貸推進プロジェクト」、「DIY賃貸推進プロジェクト」で空き待ち登録をしてくださっている方々にもお声がけし、この家を上手に使ってくださる方を募ります。
手直しに一定のお金がかかることを想定し、賃料は月額8万円~としたいとおっしゃっています。
でも、必要最小限のリフォームをすれば、このまま使えてしまうので、利用方法とリフォーム費用とのバランスを考えて、希望賃料を言ってください。それらを総合して、どなたに借りてもらうか、ご判断いただきます。
現地説明会は2025年10月下旬から11月上旬にかけて開催したいと考えています。
現地説明会への参加をご希望くださる方は、下記のメールバナーを使い、2025年10月21日までにお申し込みください。
日程は、参加希望者さんとオーナーさんの希望を伺って調整します(複数回開催する可能性もあります)。
参加費用はかかりませんし、現地説明会への参加イコール入居申込みではありませんので、気楽にエントリーなさってください。
なお、こちらを借り上げて転貸するビジネス(民泊など)をしたい方は対象外とさせていただきますので、ご理解ください。
文:久保田大介